ぶらっとヒマラヤ
2021年2月28日発売、毎日新聞出版
記者生活30年。還暦間近の記者が思い立ってヒマラヤに行ってみた――。
8000メートルの極限の世界で考えた、老い・恐怖・死、そして生のこと。
毎日新聞医療プレミア、毎日新聞夕刊で人気の連載が待望の書籍化!
<塩野七生氏推薦!>
私の友人の中でも最高にオカシナ男が書いた、フフッとは笑えても実生活にはまったく役に立たない一冊です。それでもよいと思われたら、手に取ってみてください。
新版 絵はがきにされた少年
2020年10月28日発売、柏櫓舎
ジャーナリストの目と心が捉えた、
豁然と生きるアフリカの人々――11章
「ハゲワシと少女」でピュリッツァー賞受賞直後に自殺したカメラマン。
ルワンダ大虐殺を生き延びた老人。
アパルトヘイトの終わりを象徴する南アフリカの暴動で犠牲になった白人。
アンゴラ紛争の資金源となったダイヤモンド取引の闇商人――。
著者はアフリカ特派員として取材をつづけるうちに先入観をくずされ、大陸の隅々で生きる賢者たちに魅せられていく。
湯川博士、原爆投下を知っていたのですか
2015年7月31日発売、新潮社
“原子力村のドン”と呼ばれるようになった森は、晩年になって、ひとつの謎に苛まれていた。父母係累を一瞬にして喪い、自身も爆心地で被爆した昭和20年夏の広島。あの日、あの場所に“特殊爆弾”が落とされることを、恩師の湯川秀樹は知っていたと聞かされたのだ。「なぜ言ってくれなかったのか」。事の真偽を確かめるため、森はひとり調べ始めた――。
広島の爆心地で被爆して死線をさまよった青年が、いかにして“原子力村のドン”と呼ばれるようになったのか。戦後日本にとって、原子力とは何だったのか。ひとつの爆弾が変えた人生を通じて国家と歴史の本質に迫る、ノンフィクションの傑作。
世界はフラットにもの悲しくて
2014年6月28日発売、テン・ブックス
2011年3月10日、内戦中のリビアに密入国した翌朝、東京から届いたメールの件名は「地震」――
開高健ノンフィクション賞作家の毎日新聞記者が見た世界。
− エルサルバドル、20代のひとときをともに過ごした女性ゲリラを19年後に訪ねて
− イラク、サダム・フセインに仕え、その死を預言した男との不思議な対話
− リビア、カダフィと闘う男たちと砂漠で歌った「ささのはさらさら」等
アフリカ、ラテンアメリカでの体験を中心に、著者撮影のカラー写真とともに46篇。
資本主義の「終わりの始まり」
2012年11月1日発売、新潮社
EU金融危機の本質とは、単なる財政破綻問題ではなく、資本主義そのものが変容する前兆ではないか?
ローマ駐在の新聞記者が、南欧の街頭で市民の話に耳を傾け、碩学の知見も集め、資本主義の次の形を探求した刺激的論考。
ギリシャ危機の真実
2010年8月31日発売、毎日新聞社
「最後の楽園」ギリシャを襲った財政危機。国民の「怒りの深層」とは…。
著者が目にした出来事、そして話を聞いた人々の言葉を手がかりに、危機を生んだギリシャの歴史、社会のメンタリティーを探る。
翻弄者
2009年4月3日発売、集英社
現役の新聞記者である著者が、政争や経済闘争のひずみの影に、自由さえ奪われた人々の思いを拾いあげて綴った佳作。
軟禁されたり、職を奪われたり、薬に侵されたとき、人は何を守って生きるのか。
ガルシア=マルケスに葬られた女
2007年1月16日発売、集英社
第3回開高健賞受賞作家、受賞後第一作。
『予告された殺人の記録』のモデル、マルガリータは、処女でなかったとの理由で実家に返され、実兄は彼女の昔の恋人を殺害した。著者はコロンビア取材を敢行し、彼女を巡る様々な謎に迫る。
絵はがきにされた少年
2005年11月18日発売、集英社
2015年8月20日発売、集英社文庫
日本人が忘れた清涼な魂の物語。
今なお、被差別、貧困に満ちたアフリカ。しかしそこには、足ることを知る、純朴な人々が生きている。放っておけば砂塵のように消えてしまう彼らの存在を、言葉を、作者は温かい目で掬いあげ描く。
第3回開高健ノンフィクション賞受賞作。